かつて鉱山の煙害で失われた森を再生する植樹祭がことしも小坂町で行われ、20年間の取り組みで、8ヘクタールで緑が戻っています。
鉱山を引き継いだ小坂製錬とDOWAホールディングスでは、跡地で植樹を続けていて、20日は地元の小学生や老人クラブ、会社の従業員などおよそ250人を集め、植樹祭を開きました。
この取り組みでは、本来あるべき森、そして強い森をつくろうと、様々な種類の木を、近い距離で植えているのが特徴です。
参加者たちはおよそ4アールの会場で、1メートルと離れていない間隔で用意された植樹場所の土を掘り、ミズナラやケヤキなど15種類の苗木を入れて、土をかぶせていました。
小学5年の女の子は、「優しく土をかけました。大きく育ってほしいし、いつか見に来たい」と話していました。
また地元の70代の男性は、「子どものころ、ここらは不毛の山だったので、こうして緑が戻っているのはいいことだと思うし、それに自分が協力していることが感慨深い」と話していました。
植樹はちょうど20年前の平成17年から続けられていて、去年までの20年間でおよそ8ヘクタールに、21万本ほどが植えられています。
小坂製錬では、「最初に植えた50センチほどの苗木が、今や5メートルほどの木になっている。皆さんが植えた苗木の生長を楽しみにしてほしい」としています。
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