小坂町の6月議会は一般質問が行われ、旧小坂高校の利活用について町は、建物は使わず、更地の状態で探っていくことを決めたと明らかにしました。
小坂高校は去年3月に閉校し、跡地には校舎と広いグラウンドなどが残っています。
町は高速道路のインターに近い立地もアピールしながら活用策を探ってきましたが、所有者の県にとって、解体のタイムリミットが迫っています。
町によりますと、鹿角高校の整備で活用した起債の条件により、旧小坂高校の施設は、鹿角高校の施設を使い始めてから5年以内の令和11年3月までに除去しなければならないため、解体の設計に遅くとも来年度に着手する必要があるということです。
町は残したい建物を県に問われており、これまでの民間の動きを踏まえた結果、建物が解体され、更地になったうえで利活用を検討することにしたということです。
19日の一般質問の答弁で細越町長は、「更地になってからの利活用を検討していくことにした」と説明するとともに、「町が直接利活用するのではなく、民間に使ってもらえるのが望ましい。引き続き県と情報交換しながら、立地意向調査や誘致活動などを進めたい」と述べました。
このほか、土地が利用できるのは、4年後以降になる見とおしが県から示されたということです。
いっぽう、ことし4月の町長選挙で細越町長が公約にした、野口地区の高齢者福祉施設の町中心部への移転の支援について、議員がただしました。
これに対し細越町長は、来年度中に実施計画を完成させ、9年度に着工し、遅くとも10年度にはオープンさせたい考えを示しました。
細越町長は、「一人暮らしや高齢者のみの世帯の状況から必要と考え、公約にした」「今後、小坂ふくし会と協議し、規模や支援方法を決定していきたい」と説明しました。
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