施設再編「徹底して進める」 鹿角市6月議会一般質問

施設再編「徹底して進める」 鹿角市6月議会一般質問

 鹿角市の6月議会は2日めの一般質問が行われ、公共施設の再編、統廃合について笹本市長は、「中途半端に終わらせず徹底して進める」との姿勢を示しました。

 18日の一般質問で公共施設の維持、管理のあり方を問われた笹本市長は、「限られた行政資源で地域の活力向上と市民福祉の増進を図っていくためには、保有施設総量の縮減が必要だ」と状況を説明しました。

 そのうえで方針について、「再編などで合理化を図る際は、中途半端に終わらせることなく、徹底して進めていく」と述べました。

 いっぽう市民や議会への説明については、「来年度以降に再編や統廃合を進める施設については、できるだけ早い段階で令和12年度までの方針をロードマップとして明示し、対話を重ねる機会を確保する」との方針です。

 市民の理解が欠かせない再編、統廃合ですが、笹本市長は、「そこから生まれる行政資源は、再編や統廃合で特に影響を受ける人たちへの支援の充実に活用するなど、理解と納得が得られる結論を導き出し、地域全体にとって効果の最大化を図っていきたい」と話しました。

 いっぽう、来年度に全国の自治体で本格実施される「こども誰でも通園制度」の利用見込みを保田直美議員に問われた市側は、「本市では3歳未満児のおよそ7割が保育所などに入園しているため、利用は少数となると見込んでおり、市の計画では5人と推計し、受け入れ人数を確保することにしている」と説明しました。

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 いっぽう、市の職員の育児休暇取得率の過去5年の推移を奈良明日香議員に問われた市側は、「女性100%、男性25.9%だが、この2年間では男性が62.5%と向上しており、共に育児をすることへの意識が徐々に高まっていると考えられる。引き続き取得促進を積極的に進めていく」と答えました。

 いっぽう、特に重点をおく分野を安保真希議員に問われた市側は、「市民と政策の意義や方向性を共有し、政策効果を高めること。また将来を担う若者から選ばれる地域、若者の声を反映すること。そして行財政改革で節減すべきところは徹底して節減し、地域の活力回復と市民福祉の向上に必要な施策に財源を集中的に配分すること」としました。

 いっぽう、副業、兼業推進のアプローチについて綱木裕一議員に問われた市側は、「テレワーク、リモートワークのスキル獲得を推進していく。また、全国的にスポットワークの活用が進んでいる状況を注視しながら、既に進めている市内企業の実例の紹介など企業に情報を提供し、柔軟な働き方ができる職場づくりを支援していく」と説明しました。

 いっぽう、若者の政治、地域参画に対する考えを松村託磨議員に問われた市側は、「まちづくりは人づくりであり、若者が地域の課題に関心を持ち、多様な人々との関わりを通して自ら成長を実感できるような機会を創出するとともに、若者が自信をもって地域の一員として活躍できる環境づくりに取り組んでいく」との方針を示しました。

 いっぽう、カーボンクレジットの取り組みを栗山尚記議員に問われた市側は、「外貨獲得の有効な手段であり、最優先しているカーボンニュートラルの達成後、本市がもつ環境価値を域外へ販売し外貨獲得と地域活性化を図っていく。現状で市が直接環境価値で販売できる資源は市有林のおよそ800ヘクタールで、年間数百万円程度を見込む」と答えました。