世界文化遺産に登録されている鹿角市の「大湯環状列石」のガイダンス施設で、入館者の数が開館から23年あまりで60万人に達し、セレモニーが行われました。
「大湯ストーンサークル館」は、遺跡についての解説や、土器作りなどの体験にふれられる場として、鹿角市教育委員会が平成14年4月にオープンさせました。
入館者の数が前の日に60万人まであと10人と迫っていたなか、10日、午前9時の開館から間もなくして、愛知県春日井市から夫婦で訪れた日比野真吾さん(61)が節目の来館者となりました。
出土品「土版」を模したくす玉が割られ、日比野さんに認定証と、60万人にちなんだ60キロの地元産のコメが贈られました。
日比野さん夫妻は県内の名所などを巡るおよそ3週間の旅行のなかで立ち寄ったそうで、「来たのが開館前だったので帰ろうかとも思いましたが、60万人めになってびっくりしました。かつて、遺跡を発見できた人の気づきにも驚いています」と話していました。
施設によりますと、世界文化遺産への登録からおよそ4年が経ち、入館者が年間でおよそ2万8千人とやや減っているそうですが、最近はたまたま立ち寄ったという人よりも、遺跡に関心をもち、目的地として訪れる人が増えているということです。
入館者数の60万人達成にあたり大湯ストーンサークル館の花海義人(よしと)館長は、「関わっている人たちのやる気と励みになるとともに、多くの人が来ていることを市民に知らせる機会にもできた」としています。
そして、「現在進めている、遺跡と施設の魅力をさらに高める計画により、70万人達成を早期に実現したい」と話しています。
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