鹿角市の若い世代で、市政に若者の意見が反映されていないと考えている割合が、およそ8割に上ったことが市の調査で分かりました。市は若者の定住者を増やすために課題だとしています。
この調査は、市が去年10月から12月にかけ、無作為抽出した高校生から39歳までの市民に対し行ったもので、397人から回答がありました。
「市政に若者の意見が反映さえていると思うか」の問いで最も多かった回答は、「あまり反映されていない」で、49.6%を占めました。
さらに、「ほとんど反映されていない」も27.7%あり、これらを合わせた、否定的な見かたは77.3%に上りました。
いっぽう、「市の取り組みについて意見を伝えたいか」の問いに対し、「伝えたいと思わない」が31.5%で、「伝えたい」の20.7%を10ポイントあまり上回りました。
そしてこの問いで最も多かった回答が「分からない」で、47.1%を占めたのも特徴です。
「伝えたいと思わない」と答えた人に理由を聞いたところ、「伝えても反映されないと思う」と半数以上の人が考えていて、また「市の制度や施策をよく知らない」「伝えるのが面倒」も比較的多くの人が挙げました。
これらの結果について鹿角市政策企画課では、「若者の意見が取り入れられていないという考えが多いことをあらためて認識できた。若者に地元に残ってもらうために、意見を聞く機会を増やすとともに、政策を自分事と受け止めてもらえるようにしたい」としています。
市は来年度にスタートさせる市政の総合的な計画で、若者に関する取り組みを最重要政策に位置づけ、若者が帰ってきたいまち、安心してこどもを生み育てられるまちをめざす方針です。