子どもたちがアユを放流 鹿角市の米代川

子どもたちがアユを放流 鹿角市の米代川

 地元の子どもたちに古里の川を守る気もちをもってもらおうと、アユの稚魚を放流する催しが鹿角市の米代川で行われました。

 これは、資源の保護と、多様な生態系づくりに取り組む地元の漁業者たちの組合が、川のそばの自治会とともに行っているものです。

 7日に花輪用野目の米代川の河川敷であり、近くに住む子どもや高齢者などおよそ20人が集まりました。

 はじめに漁業組合の組合長、宮野和秀さん(75)が、「環境を守っていることで、放流をしなくてもアユがそ上してきている。河川を守っていきましょう」と呼びかけました。

 この日、用意された稚魚は、ふ化から半年ほど育てられた体長8センチほどのおよそ5千匹です。

 組合によりますと、2か月ほどで20センチほどまで生長し、また海からそ上してくるものは、大きいもので30センチを超えるということです。

 参加した子どもたちは、サンダルをはいて川に入ると「冷たい、冷たい」と大はしゃぎし、放した稚魚に「頑張れー」と声を掛けていました。

 また、催しが終わっても、川面に石を投げる遊びに夢中になっていて、参加した花輪狐平の小学5年の男の子は、「川に来ることはぜんぜんないから、きょうはとても楽しい。アユたちには、大きくなってほしい」と話していました。

 地元、用野目自治会の福島文秀会長(65)は、「子どものころは、釣りや水遊びでよく川に来ていたが、最近は川で子どもをほとんど見ない。川に来れば楽しいことがいっぱいあるので、親子で遊びに来てほしい」と話しています。

(写真はクリックすると見られます)