次の世代に伝える囃子の練習会 鹿角市の花輪ばやし

次の世代に伝える囃子の練習会 鹿角市の花輪ばやし

 鹿角市の伝統芸能「花輪祭の屋台行事(花輪ばやし)」の笛と三味線の練習会が始まり、祭りに欠かせないはやしを次の世代に伝えています。

 花輪ばやしの演奏のうち、太鼓とかねは各町内の大人たちが指導していますが、笛と三味線は演奏できる人が限られているため、祭典委員会が開く練習会が重宝されています。

 年4回あるうちの夏の練習会が3日に始まり、花輪の交流プラザには、小学生から60代までの受講者およそ30人が集まりました。

 コロナ禍や直後は受講者が減っていましたが、祭りが再開し、はやし手たちの活躍を見て参加を希望する人が再び増えています。

 目標は、正規の伝承曲12曲すべてを覚えることです。

 笛と三味線で、レベルごとのグループに分かれた受講者たちは、祭りで演奏している、芸人と呼ばれる大人たちから一つずつの音をていねいに教わり、繰り返し練習していました。

 三味線を覚えに来た高校2年の女子生徒は、「太鼓、鉦、笛ができているので、三味線も弾けるようになりたくて参加しました。思った以上に難しいですが、きれいな演奏ができるようになりたい」と張り切っていました。

 主催する花輪ばやし祭典委員会保存育成部の佐藤孝部長(53)は、「誇れるお祭りが地元にあることを子ども、若者に伝えて、お祭りが好き、お祭りを支えたいと思ってほしいですし、将来のUターンや郷土愛にもつながってほしい」と話しています。

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