鹿角市花輪で計画されている風力発電所の建設の中止をめざしている市民団体が、笹本市長に対し、反対を表明するよう求める要請書を提出しました。
鹿角市の中心市街地からも見える花輪上沼(うわぬま)では2つの事業者が、高さ200メートル前後の風車を20基程度建設しようと、手続きを進めています。
この中止をめざしている市民団体「青垣山の自然と景観を守る会」の会員5人が5日、市役所を訪れ、笹本市長に反対を表明するよう求める要請書を提出しました。
笹本市長は、「今の段階では推進派、反対派というところにない。最終的には鹿角全体にとって一番の利益になることを判断するが、それを出すプロセスとして、皆さんの話をしっかり聞きたい」と応じました。
会員たちは、「建設が進められているほかの地域と違い、観光地の景観という独自の価値がある」とか、「鹿角の売りは自然であり、それを生かした行政を進めてほしいし、次の世代に引き継いでほしい」などと話しました。
また経済面のメリットから建設に賛成する声もあるなか、会員からは、「大湯環状列石で縄文人も見た景色が残っていることは価値であり、目の前の経済の話だけで壊していいとは思わない」との意見もありました。
対談後の取材に対し笹本市長は、「皆さんの思いを聞けた。庁内での議論や、賛成派の話を聞く機会も設けながら検討していく」と答えました。
守る会によりますと、建設に反対する署名が4月下旬の運動の開始以降4日までに、市内、市外から千300人分あまりが集まっているということです。
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