鹿角市と地元の商店などの組合によるデジタル版のプレミアム付き商品券の発行で、事業者の受け付けが4日に、買い物客の受け付けが今月下旬に始まることが決まりました。
この商品券は、地元の「ハミングカード協同組合」の地域通貨を使い、市が国の物価高騰対策の交付金でプレミアム分を負担するものです。
今回の事業では、カードに事前に入金できるキャッシュレスシステムを使う、デジタル版になっているのが特徴です。
3年前のプレミアム付き商品券の発行では、従来の紙の商品券と併用していましたが、今回はデジタル商品券のみとなります。
デジタル商品券は、買い物客が現金を使わずに買い物ができ、また店側は省力化や経費の節減を果たせることから、市は双方の利便性が増すことで、地元での買い物を増やすことを狙っています。
参加できる事業者は、カード情報を読み取る端末を持つ組合の会員のほか、会員でなくても、店頭に決済用のQRコードを印字した紙を置くことで参加できます。
事業者の募集が4日に始まり、今月下旬に配布される、登録店の一覧で紹介されます。
いっぽう買い物客の申し込みは、今月下旬発行の広報に織り込まれる申込用紙で、今月26日から来月24日まで受け付けられ、抽選で4千人が選ばれます。
当選した人は、ハミングカードを使うか、アプリ「ハミングペイ」をダウンロードし、1万円で1万5千円分の買い物が、半年以内でできます。
市によりますと前回のデジタル商品券の発行では、利用者の半数が60代以上でした。
鹿角市産業活力課では、「物価高騰による消費の落ち込みで売り上げが減っている事業者の事業の継続を支援したい。大手のキャッシュレスを使っている若い人たちが、地元経済のために地元で買い物をするきっかけにもしたい」としています。