中学校部活動の地域移行、実行段階へ 鹿角市教委

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 鹿角市の中学校の部活動の地域移行が今年度、いよいよ実行段階に入ります。市教育委員会の見とおしでは、休日の活動の地域移行が年度末までに4割程度まで進みます。

 市教委は少子化のなかでも生徒が望む活動ができることなどを目的に、中学校の部活動について、競技、種類ごとに1つにまとめ、地域の団体が開催、指導する形をめざしています。

 まずは休日の運動部の活動で地域移行をめざすこととし、昨年度末に決定した推進計画では、目標として、年度ごとの達成率を今年度末で20%、来年度末で40%などとし、4年後の令和11年4月までにすべての団体としています。

 計画1年めの今年度は、すでに地域の活動がある剣道、スキーのほか、実証事業を行う卓球とソフトテニスの、あわせて4競技、11の部活動が休日に地域で活動し、達成率は38%になる見とおしです。

 いっぽう、活動のあり方を探る実証事業が卓球、ソフトテニス、野球、吹奏楽の4つの部活動で行われます。

 移行後のスタイルに近い「集合型」と、地域の指導者が部活動に参加する「学校訪問型」の2つがあり、そのうち集合型は、学校の部活動が休みになり、顧問は参加せず、生徒は希望者のみが集まり、受益者負担もあります。

 市教委では、「生徒、保護者、教職員にとって、持続可能で、望ましい形になるように取り組むことが重要だ。鹿角市の子どもたちにとって、より良い地域移行にしたい」としています。

 いっぽう市教委は、スポーツの指導資格をもつ地域の人が登録、派遣される指導者バンクを今年度中に設立する方針で、中学校の部活動の地域移行のほか、自治会やサークルなどにも活用したい考えです。