登山者のクマ人身事故を報告 鹿角市議会常任委

登山者のクマ人身事故を報告 鹿角市議会常任委

 鹿角市議会の産業建設委員会で、先日、登山客がクマに襲われた事故が報告され、委員からは、ドラゴンアイを見に行く人など観光客、登山客への注意喚起が求められました。

 今月18日、国立公園の八幡平の鹿角市と仙北市の境にある登山道で、能代市の48歳の男性がクマに襲われてけがをしました。

 男性はドラゴンアイを見ようと登山していましたが、大勢が利用するルートとは別の、ひと気がほとんどない登山道を、霧で見とおしが悪い中を歩いていました。

 27日に開かれた市議会の産業建設委員会でこの事故が報告されるとともに、事故後の対応が説明されました。

 対応は、登山道の入り口への看板の設置、周辺の観光施設での注意喚起、それに市が運行を委託している国立公園内を走るタクシーでの注意の呼びかけなどです。

 委員からは、「ドラゴンアイは外国人にも人気だと聞いた。事故がないよう観光客に注意を呼びかけてほしい」と求められました。

 また、登山道の入山規制の考えを問われた市側は、「県が当日に現場の確認や聞き取りなどをして、クマ鈴を鳴らす、複数人で行動する、悪天候を避けるなどの通常の注意事項を守れば、同じ場所で事故に遭う可能性は低いと判断された」と説明しました。

 いっぽう市の担当者は、「事故に遭った人が、クマが鈴の音に近づいてくるという噂を話していて、それが事故につながった可能性がありそうだ。正しい対処法の周知を図っていきたい」とも説明しました。 

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