雨が多くなる時期を前に、水害に備えた訓練が鹿角市で行われ、消防団員たちが雨が降る中、はんらんを防ぐ対応などを確認しました。
これは梅雨の前に、鹿角市と小坂町の消防団が、消防本部の指導を受けながら行っているものです。
25日朝、鹿角市花輪久保田の米代川の河川敷に、4つの消防分団の団員たちおよそ70人が集まりました。
そして、堤防の決壊の予防や、決壊した際の応急措置など、4つの作業を確認しました。
団員たちは、堤防にビニールシートを張って、壊れた場所の拡大を防ぐ作業などで、役割分担をしながら次々とこなしていました。
この日は水害時と同じように雨が降っており、参加者たちは体がぬれ、雨がっぱで動きを鈍くされながらも、てきぱきと取り組んでいました。
参加していた鹿角市の60代の団員は、「毎年やっていることでも、確認ができて良かった。災害時に使う道具をいつでも使えるように準備しておく」と話していました。
また訓練には自治会でつくる自主防災組織も参加しており、一度に多くの土のうを作れる道具を使って、次々と作っていました。
3年前の8月の記録的な大雨で鹿角市内では、各地で川や堰がはんらんし、住宅の床上浸水18件、床下浸水73件のほか、道路や線路、水道施設が壊れるなどしており、備えと迅速な対応が重要になっています。
鹿角広域消防本部警防予防課の田口昌明課長は、「線状降水帯による急な大雨が増えており、普段からの備えが大事になっている。資機材が使えるかや、斜面が崩れやすい場所などを事前に確認しておいてほしい」としています。
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