風力発電の中止運動で報告会 鹿角市の団体

風力発電の中止運動で報告会 鹿角市の団体

 鹿角市で計画されている大規模な風力発電所の建設の中止をめざしている市民団体が活動の報告会を開き、署名がおよそ900人分集まり、近く市長に提出することなどが示されました。

 鹿角市の中心市街地からも見える花輪上沼(うわぬま)地域では、高さ200メートル前後の風車を20基程度建設する、民間事業者による計画があります。

 この中止をめざしている市民団体「青垣山の自然と景観を守る会」が24日夜、先月の結成以降の活動の報告会を開き、市民およそ40人が集まりました。

 説明によりますと、この日の時点で署名886人分が集まっていて、今月末でいったんとりまとめ、市長に提出するということです。

 事務局が署名活動のなかで寄せられた意見を紹介し、最も多かった、景観上からの反対や、国のエネルギー政策への批判などがあったいっぽう、計画を知らないという声や、推進の求めもあったそうです。

 出席者からは、「人体への影響をデータで示せるといい」とか、「運動を大勢に知ってもらうことが必要だ」などの意見がありました。

 いっぽう業者の説明を聞いた議員がマイクを持ち、「地元へのメリットとして税収や経済効果の話があった。環境や、景観への影響、大湯環状列石の世界文化遺産の登録への対応などについて質問したので、市民と議員の語る会で示したい」と話しました。

 訪れていた50代の女性は、「低周波が人体に及ぼす影響が解明されていないなかで風車を建てることは受け入れがたいし、自分や子どもたちの健康を考えると怖い。一時期の利益を優先して建設すべきか、もっと議論が必要だと思う」と話していました。

 事務局では、「市民の間の議論が足りていない、賛成者の話も聞くべきだとの声もあり、多くの市民の意見を聞く場をもちたい。議員や市長の話も聞きたい」としています。

DSC_0583

(写真はクリックすると見られます)