インバウンド効果の拡大めざす 鹿角地域の商工会

インバウンド効果の拡大めざす 鹿角地域の商工会

 鹿角市と小坂町を管轄する商工会の会員の代表たちの総会が開かれ、入り込みが増加するインバウンドの経済効果を高める取り組みなどを決めました。

 およそ830の事業所で組織する「かづの商工会」の総代会が23日、鹿角市花輪のホテルで開かれ、事務局が提案した今年度の事業計画案が原案どおり承認されました。

 昨年度は一丁目一番地の取り組みとして掲げる伴走型の支援で、法認定や補助金の採択件数が前の年度の1.3倍、売り上げや付加価値の向上を実現した事業所の数が1.2倍、創業の支援が目標の2倍となりました。

 そして今年度の事業計画でも、事業者の稼ぐ力を高める伴走型の支援を重点の筆頭に掲げ、経営分析からフォローアップまで一貫して支えていく方針です。

 また鹿角市内の去年1年間の外国人宿泊者数が過去最多に上るいっぽう、地域経済への効果が限定的だとし、新たな重点に、インバウンドの経済効果を高めることを設定しました。

 具体策の一つとして、会員事業者それぞれの強みを生かした体験メニューの開発をめざし、提案やセミナーの開催などに取り組む考えです。

 このほか、昨年度に立ち上げたアスリート対象の無料職業紹介所の運用や、管内に4つある道の駅の周遊につなげる事業などを進める方針です。

 総代会の冒頭、大里恒明会長は、「仕入高の高騰や人手不足などへの迅速、柔軟な対応が求められている。事業者の持続的な発展を伴走型で支援する」と述べました。

(写真はクリックすると見られます)