農繁期を迎え、重大事故が起きやすい農作業用の車両の交通事故を防ごうと、警察などのキャンペーンが鹿角市で行われました。
トラクターやスプレイヤーと呼ばれる農薬の散布車などが公道を走る場合、車両の幅が一般の自動車と違うため路外に転落する事故が起きやすく、またスピードがほかの自動車よりも遅いため、追突されたり、したりしやすいなどと指摘されます。
また運転席のドライバーの体が露出しているため、事故が起きた場合に被害が大きくなる傾向にあるほか、一般の自動車に比べシートベルトの着用率が低いと言われています。
農繁期を迎え、こうした事故を防ごうと、鹿角警察署と地元の農協によるキャンペーンが17日、花輪大曲の育苗センターの近くで行われました。
警察官3人と農協の職員1人が午前6時からおよそ1時間、育苗センターを訪れたドライバーたちにチラシを配布し、事故への注意を呼びかけました。
訪れていた70代の男性は、「農作業車は幅があるので、道路脇に気をつけている。シートベルトはもちろん必ずしている」と話していました。
警察によりますと秋田県では過去10年間に、農作業用の車両の交通事故が27件報告されていて、死者が9人、大けがをした人が10人と、7割以上が重大事故となっています。
鹿角市でも去年、死亡事故1件が起きています。
鹿角警察署交通課の鈴木圭(けい)課長は、「農作業車だから、近くだからと言って、シートベルトをしないケースが見られます。いつでもシートベルトを着用するとともに、周りに気をつけながら安全運転をしてほしい」と呼びかけています。
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