国土水没の危機にふれ環境考える 小坂町

国土水没の危機にふれ環境考える 小坂町

 地球温暖化による海面上昇で水没の恐れがあるキリバス共和国の現状をとおし、環境について考える教室が小坂町で開かれ、行動することが呼びかけられました。

 これは小坂町の環境団体「530(ごみぜろ)町民会議」が16日に町交流センターで開いたもので、小坂小の5年生から小坂中の3年生までおよそ120人が参加しました。

 講師を務めたのは仙台市出身でキリバス共和国人の、日本キリバス協会代表理事、ケンタロ・オノさん(48)です。

 オノさんは太平洋にあるキリバスの美しい風景や暮らしを紹介したうえで、「ほとんどの島の高さがおよそ2メートルで、地球温暖化が進むと首都の80%が海に沈むかもしれないと言われている」と説明しました。

 また気候変動により、飲料水が確保できずに子どもが亡くなっているとし、「ちょっと気温が上がる。ちょっと海面が上がる。そんなものではない。一番弱い人たちの命を奪っている」と危機を示しました。

 そして、「地球温暖化、気候変動は、引き起こした人間が解決しなければいけない。みんなの生活の仕方で世界を良くすることができる。行動に移してください」と呼びかけました。

 参加した中学3年の男子生徒は、「地球にとって大切なことを教えてもらった。少しでもリサイクルなどをしたい」と話していました。

 主催した530町民会議では、「温暖化が暮らしにどんな影響を与え、私たちはどうするべきかを考えてほしい」としています。

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