国内最大級を誇った鹿角市尾去沢の鉱山にまつわる祭典が開かれ、地元の子どもたち総出のソーラン踊りなどで、町に活気があふれました。
これは、旧尾去沢鉱山に勤めていた人たちの守り神「山神社(さんじんしゃ)」の祭典です。
鉱山は4千500人近くが働いていたピークを経て、46年前の昭和53年に閉山しましたが、町の活気を保とうと、有志たちが祭典を続けています。
ことしも宵宮の14日、関係者たちが神社で地域の平安を祈るなどしたのに続き、本宮の15日は、見ものになっている「かなやまソーラン」の披露があり、保育園児と小中学生、それに大人たちおよそ150人が目ぬき通りで踊りました。
この日、鹿角市花輪で、ことし一番の暑さで、7月下旬並みの27.5度を観測しており、踊り手たちが汗びっしょりになって勇ましく舞うと、通りは鉱山でにぎわっていた当時を思わせる活気となりました。
見ていた70代の男性は、「通りの下から上までびっしり露店が並んで、ステージ3つに、相撲の土俵もあったころの祭りと比べると寂しいと思っていたが、子どもの元気な踊りを見て、悲観ばかりしなくていいと思った。みんなで町を盛り上げたい」と話していました。
いっぽう、市の文化財で、鉱山で働いた人たちの仕事のなかから生まれた民俗芸能「からめ節金山(かなやま)踊り」が祭りの両日、披露され、訪れていた人たちが当時をしのびました。
かなづちの模型とざるを手に、上手に舞っていた中学3年の女の子は、「踊る人が減っていると聞いて、参加しようと思った。いろいろな人に見てもらいたいし、踊りが将来ずっと続いてほしい」と話していました。
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