この春、鹿角管内の高校を卒業した就職希望者のうち県内への就職内定率は84.4%で、過去10年のなかで最も高くなり、生徒たちの地元志向がうかがえます。
ハローワーク鹿角の3月末時点のまとめによりますと、管内の高校と支援学校をことし3月に卒業した生徒のうち、就職の希望者は45人で、3月末までに全員が内定を得ました。
このうち県内の事業所への内定者は38人、率にして84.4%となり、前の年を16.1ポイント上回るとともに、過去10年のなかで最も高くなりました。
ただ水準は上昇したものの、少子化と進学志向の高まりを受け、人数自体の減少は続いており、今年度の38人は10年前のおよそ3分の2の規模まで減りました。
管内に限定してみますと、事業所が確保できた高校生は、管内の高校からの30人と、管外の高校からの15人をあわせた45人です。
この人数は、これまでで最も少なくなり、管内の事業所から出されていた求人は199人に対し、充足率は22.6%にとどまっています。
管内の企業からの求人は、若い働き手の不足を受け、8年連続で200人前後と高止まりしており、その多くで確保を果たせませんでした。
ハローワーク鹿角では、「昨年度は例年以上に地元就職率を高められた。今後も地元の企業の魅力について、深い内容を、3年生だけでなく全体に伝えていく」としています。