4代め「茜染伝承隊」活動開始 鹿角市の高校

4代め「茜染伝承隊」活動開始 鹿角市の高校

 鹿角市の伝統的な草木染め「茜染(あかねぞめ)」の伝承にふれている高校生たちが、今年度の活動をスタートさせ、自慢のつまみ細工を販売しました。

 茜染は、紫根染とともに千300年前の奈良時代から鹿角で伝わるとされる伝統技法で、地元に自生するニホンアカネの根を染料にし、手しぼりの模様を染め残すのが特徴です。

 近年まで途絶えていたなか、地元の有志たちが研究会を立ち上げ、およそ10年かけて再現を果たしましたが、研究会によりますと若い世代への継承が課題になっています。

 そうしたなか鹿角市の鹿角高校では、統合前の高校の時の3年前から、「鹿角茜染伝承隊」という名前のグループをつくり、技術を研究したり、出前教室や店頭販売による普及に取り組んだりしています。

 販売しているつまみ細工は、以前は研究会から譲り受けた布を使っていましたが、今年度からは、いよいよ生徒たちが染め上げたものを使うことになっています。

 4代めの伝承隊の活動初日の3日は、大湯の道の駅に有志4人が集まり、つまみ細工を販売しました。

 生徒たちは、より魅力的に見えるような陳列を考えてから、イヤリングやコサージュ、ネックレスなどを並べていました。

 そして、伝承隊の活動を紹介するプレートを見せながら、商品を販売していました。

 参加した3年の男子生徒は、「代々の人たちが受け継いできたきれいさに自分もふれられて、感慨深い。SNSなど、身近なところからも良さを伝えていきたい」と話していました。

 学校では、「鹿角で伝承されている素晴らしい技術を生徒たちが学んだり、伝えたりすることで、地域を魅力的に感じ、将来の活動につなげてほしい」としています。

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