山菜採りのシーズンを迎え、遭難の予防と遭難者の早い救助をめざし、鹿角市内の関係機関が体制を整えました。
市と警察、消防などで組織する遭難対策委員会が24日に市役所で開かれ、発生時の連絡方法と、捜索、救助の体制を確認するとともに、予防のための啓発の計画が承認されました。
また、捜索で、警察、消防や市役所の職員を除く、一般の人に対し支払われる、遭難者が負担する基準額について、一人一日あたり案内人で2万6千円、消防団員などで1万2千円の額を据えおくこととしました。
去年、市内で遭難は、過去5年の平均の2.6件を下回る2件でしたが、死者が1人出ました。
また、遺体を運び出そうとしていた警察官2人がクマに襲われ、ともに大けがをする事故も起きました。
市のまとめによりますと、近年の遭難で多いのが、年齢で70歳以上、入山の目的がタケノコ採り、場所は十和田湖周辺です。
また、市外から訪れていた人が多く、予防を難しくしています。
鹿角市危機管理室の阿部厳祐(げんゆう)危機管理監は、「入山する行為自体にリスクがあるので、規制区域に入らないことはもちろん、そうではない区域でも、入山のルールを守るとともに、クマの対策を厳重にしてほしい」と呼びかけています。
市は、入山者がクマに襲われた大湯の大平(おおだいら)、熊取平、田代平、それに仙北市玉川に隣接するエリアで、ことしも入山禁止の措置を続けています。
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