20日に告示された鹿角市の市長選挙は、前の市長に新人4人が挑む構図になっています。選挙の背景、構図から行方を探ります。
今回の市長選挙のきっかけは、関前市長と議会の主張の違いでした。
関前市長は、改革や透明性の確保のためだとし、自身の見解による対策を進めてきました。
それに対し議会は、第三セクターの社長の解任などのその行動が、強権的であったり、議会との議論がないと受け止め、両者の対立は続いてきました。
そうしたなか、関前市長の職員へのパワハラが第三者委員会に認定され、議会は関前市長の不信任を議決しました。
これに対し関前市長が、民意を問うためとして議会を解散しましたが、新たな民意で当選してきた議員たちからも不信任を議決されました。
こうして関前市長が2度の不信任を議決されたことで失職して市長選挙に至っており、今回の選挙は関前市長の市政運営に対する民意を問う形にもなっています。
いっぽう、選挙の構図ですが、前の市長に新人4人が挑む格好です。
知名度に勝る関前市長は、実績をアピールし、失職における票の流出を最小限に食い止めようとしています。
これに対し新人たちは、自身が掲げる政策の浸透をめざすとともに、変革の求めの受け皿になろうとしていますが、票の分散を強いられています。
また、一部の候補が組織票の取り付けを進めていますが、表立った組織戦とはなっておらず、各候補が草の根の運動でどこまで共感や賛同を得られるかが行方を左右しています。
鹿角市の市長選挙は27日に投票が行われ、即日開票されます。