【詳報】前新5人で選挙戦スタート 鹿角市長選が告示

【詳報】前新5人で選挙戦スタート 鹿角市長選が告示

 失職に伴う鹿角市の市長選挙が20日告示され、前職と新人あわせて5人が立候補し、7日間の選挙戦が始まりました。

 鹿角市の市長選挙に立候補したのは、いずれも無所属の新人で、届け出順に、
新人で、八幡平湯瀬の元市の議員、笹本真司氏、39歳
新人で、瀬田石石野のシステムエンジニア、奈良大氣氏、40歳
新人で、花輪下川原の元市の議員、金澤大輔氏、51歳
新人で、花輪西町の元文部科学省官僚、藤井陽光氏、77歳
前職で、花輪舟場町の関厚氏、71歳
の5人です。

 5人は立候補を届け出たあと、事務所前で「第一声」を上げたり、遊説先で演説をしたりしました。

 笹本候補は、花輪六月田の事務所前に集まったおよそ100人を前に、「自分は鹿角のために何ができるんだろうって一人一人が思うようになることが、鹿角の将来を良くしていくために大切なこと。市長は、そうして皆さんの心を一つにしていくことが重要」と訴え、人づくりの重要性を強調しました。

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 奈良候補は、錦木冠曲の事務所前に集まったおよそ20人を前に、「政治色もなく、何のしがらみもない市民代表として、市政混乱を反面教師にして、透明でクリーンな市政運営を実現し、だれもが住み続けられる鹿角、新しい鹿角を彩りたい」と主張し、市民本位の政治をめざす姿勢を示しました。

 金澤候補は、およそ30人を前にした第一声に続き、遊説先の花輪乳牛の自治会館前では、「人が足りなくて手がつかなくなってしまった農地を守っていかなければ、クマなどの獣害を止められないし、何よりも、物価高に対応できない」とし、農業の再生を最重要課題に位置づけ共感を求めました。

 藤井候補は、花輪川原町に設けた事務所前に集まったおよそ20人を前に、「鹿角市は経済的に苦境のどん底にある。緊急の子育て施策と経済対策を含めた8項目のプランを尽くして、鹿角市を必ず、人口減少を食い止める町にする」と述べ、経済の再生を最優先する方針をアピールしました。

 関候補は、花輪扇ノ間の事務所近くの駐車場に集まったおよそ100人を前に、「この改革を本当に実現するには、市民の皆さんの力が必要。対決より解決。対決より対話ということをスローガンとして取り組んでいきたい」とし、引き続き市政の改革をめざす姿勢を強調し支持を求めました。

 今回の選挙は、職員へのパワハラが第三者委員会に認定された関前市長が、議会から2度の不信任を議決され、失職したことを受けたものです。

 選挙戦では、前市長の市政運営に対する評価が最大の争点になります。

 また、ことし1月に2万7千人台を割った人口の減少対策や、診療体制の縮小が続く地域医療の維持などをどう進めていくかなどが問われています。

 鹿角市の市長選挙に5人が立候補したのは、昭和47年の最初の市長選挙の4人を超え、過去最多です。

 選挙管理委員会によりますと告示の前の日の有権者は、男性1万1千277人、女性1万2千550人のあわせて2万3千827人で、前回3年10か月前の市長選挙の告示の前の日に比べ2千236人減っています。

 投票は27日に行われ、即日開票されます。