告示まで5日に迫った鹿角市の市長選挙で、立候補届の事前審査が行われ、これまでに表明している前職と新人のあわせて5つの陣営のみが出席しました。この5人による選挙戦になる可能性が高くなりました。
市長選挙に向け15日は、立候補を予定する人を対象にした書類の事前審査が市役所で行われました。
これは、告示日に立候補を届け出た直後に選挙運動を始められるように設けられているものです。
市選挙管理委員会によりますと事前審査を利用したのは、前職の関厚氏(71)、それぞれ新人の元市の議員、金澤大輔氏(51)、元市の議員、笹本真司氏(39)、システムエンジニアの奈良大氣氏(40)、元文部科学省官僚の藤井陽光氏(77)の5人の陣営だけでした。
立候補に関する審査は告示日当日も受け付けられますが、告示が5日後に迫っており、この5人による選挙戦になる可能性が高くなりました。
今回の市長選挙をめぐっては、ことし1月22日、笹本氏が、「関市長の答弁や統率、職員とのコミュニケーションにより、市役所に課題が生じている」とし、立候補の意向を明らかにしました。
翌週の30日に議会で関前市長への不信任が議決されましたが、翌31日、藤井氏が、「鹿角市の人が少なくなっており、公立大学を設置したい」として、また金澤氏が、「市の再生と、市長の交代が必要だ」とし、立候補の意思を示しました。
先月上旬に元市の議員による立候補の意向の発表、断念があったあと、先月21日、奈良氏が、「市長と議会が対立しており、このままでは市にとって良くない」として立候補の意思を明らかにし、同日、関氏が議会に2度めの不信任を議決されて失職した直後に、「市役所の風通しを良くする改革がまだ足りていない」として立候補を表明しました。
鹿角市の市長選挙で過去最多となる5人の立候補者で、関前市長の市政運営に対する評価などを争点に激戦が展開されます。