立候補予定者の公開討論会 鹿角市長選

立候補予定者の公開討論会 鹿角市長選

 鹿角市の市長選挙の立候補予定者たちによる公開討論会が開かれ、それぞれの主張を有権者たちが比べました。

 討論会は鹿角青年会議所が主催したもので、告示を1週間後に控えた13日に花輪の「コモッセ」で開かれました。

 登壇したのは立候補を表明している5人で、いずれも無所属で、前職の関厚氏(71)のほか、それぞれ新人で、元市の議員、金澤大輔氏(51)、元市の議員、笹本真司氏(39)、システムエンジニアの奈良大氣氏(40)、元文部科学省官僚の藤井陽光氏(77)です。

 自己アピールの場面では、発言順に、笹本氏は、「地元にゆかりのない私は、本当は鹿角市に必要なのに、これまでしがらみや古い考え方でだれもできなかったことをやり遂げる」と話しました。

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 関氏は、「透明で公正な市政をめざし、市民生活の安心、安全に努めてきた。市民に信頼される市役所であるために、利権を断ち切り、ごく普通の市政に戻したい」と述べました。

 奈良氏は、「対立やしがらみを一掃し、市民目線で、市民が主役の政治を取り戻したい。しがらみのない市政の実現は、政治色に染まっていない私だからできる」と主張しました。

 藤井氏は、「緊急宣言が必要なほど鹿角の経済が厳しいことを市民と共有したい。それに基づいて、経済、子どもの対策をただちに行わなければいけない」と訴えました。

 金澤氏は、「強みは先を見る目と、発想力と、行動力があること。鹿角の課題を一とおり経験してその難しさを知り、議会、職員とも関係性を構築できている」とアピールしました。

 いっぽう、「今、市民の関心がある」として用意された質問、議会との関係性について、金澤氏は、「市長と議会は一緒に市政を進めていくべきものだが、良い、悪い、を言い合える関係を築かなければいけない」との考えを示しました。

 笹本氏は、「建設的な議論をするためには信頼関係が重要で、積極的にコミュニケーションをとるべき。そして鹿角市にとって大切な着地点を、対話で見つけるべき」としました。

 関氏は、「対決ではなく解決という考えに基づいて、議会と対応していかなければいけない。議論し、緊張感をもちながら進めていくことが大事だと思う」と話しました。

 奈良氏は、「4年間、積極的にできていなかった対話をして、市民の声を施策に反映するとともに、対立から調和の市政に転換したい」と話しました。

 藤井氏は、「信義を重んじ、誠実に話し合い、説明を尽くし、意見をもらって、整理しながら進めたい」との姿勢を示しました。

 討論会には、主催者によりますとおよそ270人が来場、およそ220人が動画配信を視聴しました。

 訪れていた70代の男性は、「現状を分析できている人、政策に具体性のない人など違いが分かった。投票の参考になった」と話していました。