鹿角市と岩手県八幡平市を結ぶ山岳観光道路「八幡平アスピーテライン」では、来月の開通に向けて大掛かりな除雪が行われていて、「雪の回廊」ができていく様子が報道機関に公開されました。
国立公園の八幡平を抜けるアスピーテラインは、全長およそ47キロのうち秋田県側の9.8キロと岩手県側の10.6キロで、豪雪に見まわれる冬の間、通行止めになっていますが、観光路線として早い時期から活用しようと、自然融雪を待たず除雪しています。
秋田県側では開通に向けた除雪が今月11日から、一日におよそ600メートルずつ進められていて、24日までの時点で県境まで残り5.5キロに迫っています。
25日は、標高およそ千400メートルの地点の除雪の様子が報道機関に公開されました。
現場では、高く積もった雪をショベルカーで掘り進み、その雪をブルドーザーが崩し、ロータリー車が豪快に吹き飛ばしていました。
除雪が進んだ道路では、高さ5メートルほどの雪壁が続く回廊が出来上がっていました。
八幡平の山間部ではこの冬、平野部と同様に雪が多くありましたが、今月に入って以降、雪解けが早く進んでいて、道路脇の雪の壁の高さは平年とほぼ同じだということです。
道路を管理する県鹿角地域振興局、保全・環境課の樽田太朗課長は、「例年より巨大な雪山に立ち向かうことになり心配もしたが、熟練オペレーターの奮闘により、遅れることなく順調だ。残りの除雪も効率的かつ安全に進めていきたい」としています。
八幡平アスピーテラインは来月15日に、およそ5か月ぶりに両県がつながる予定で、雪の回廊の中のドライブは春の大型連休あたりまで楽しめそうだということです。
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