若者と女性の定着など重点 鹿角市の当初予算案

若者と女性の定着など重点 鹿角市の当初予算案

 鹿角市は、若者と女性の定着などを重点に位置づけた、新年度、令和7年度の当初予算案を発表しました。

 市が21日に発表した新年度の当初予算案は、一般会計の総額で、前の年度と比べ5千800万円、率にして0.3%多い191億8千900万円です。

 3年連続で過去最大、4年連続で前年度超えの規模となっていて、交流センターの長寿命化を図る大規模な改造や、国が進める職員の待遇改善などが影響しています。

 ただ、農林水産業費や商工費、土木費など政策に関する項目はほとんどで前の年度から縮小しており、義務的経費を除く投資的経費の割合は、前の年度から0.8ポイント減り、7.6%となりました。

 対する歳入では、国の交付税や借金などからなる依存財源の割合が68%、市税などで得る自主財源が32%となり、前の年度から0.2ポイントながら依存が進みます。

 主要財源の市税は、市民税の個人分で給与所得の増加を見込むなどし、前の年度から3.6%増えて31億5千300万円。国からの地方交付税は2.3%増えて76億2千万円と見込んでいます。

 基金の取り崩し額は今年度から8.4%減って16億2千万円。借金にあたる市債は、発行額の10億5千万円に対し、償還額が20億4千万円で、来年度末の残高は148億円台まで大きく減る見とおしです。

 政策の重点には、若者と女性の定着に向けた雇用、産業の創出をはじめとする、人口構造の若返りや、脱炭素社会の実現、それに地域経済の早期回復などが挙げられています。

 予算案の発表で関市長は、「人口の減少が激しくなっている。若い人に魅力のある鹿角市を頑張ってつくっていかなければいけない」と述べました。

 鹿角市の新年度当初予算案は、今月下旬に開会が見込まれる2月議会で審議されます。

(グラフ、写真はクリックすると見られます)