地域移行の指導員募集に応募なし 小坂町の教育会議

地域移行の指導員募集に応募なし 小坂町の教育会議

 小坂町の町長と教育委員が教育政策や現状について共有する会議が開かれ、中学校の部活動の地域移行にあたり募集している指導者が、確保できていない状況が示されました。

 教育政策に町長部局と教育委員会の連携を反映させるための「総合教育会議」が20日、町役場であり、細越町長と教育委員4人が出席しました。

 小坂町の中学校に部活動は6つあり、町教育委員会は新年度にそのうち1つ以上で地域の指導者との連携を、続く再来年度に1つ以上で休日の活動を地域に移行する目標を立てています。

 これに向け、休日に地域で活動するための指導員を去年9月下旬から募集していますが、教育委員会事務局によりますとこの日までに1人の応募もないということです。

 協議で事務局は、「休日に学校の先生と一緒に指導してもらう形や、先生が指導している平日に来てもらうことも検討していこうかと考えている」などと説明しました。

 出席者からは、大会を一緒に開くなどしている鹿角市の地域移行の状況も注視することや、すでに地域移行している小学生のスポーツ少年団で指導する保護者に、子どもの中学校進学後も続けて指導してもらうよう求めることなどが提案されました。

 千葉綾悦(りょうえつ)教育長は、「妥協点を見つけなければいけないとも考えている。指導者を確保しなければ始められないため、ひと工夫したい」と述べました。

 いっぽう委員が、現在、吹奏楽部のみの文化系の活動を増やすよう提案したのに対し事務局は、「人数が分散し、活動できない部活動が出てくる可能性がある」とし、慎重に対応したい考えを示しました。

(写真はクリックすると見られます)