かわいらしい姿にも見える鹿角市の縄文遺跡「大湯環状列石」の出土品を観光業界のいたるところで使ってもらい、地域のアピールにつなげようと、試作の取り組みが紹介されました。
大湯環状列石で発掘された「土版(どばん)」が、姿や表情がかわいらしくも見えることから、市の文化財を担当する教育委員会などが、「どばんくん」と名付けてPRしています。
鹿角市と小坂町の観光、宿泊施設の担当者などおよそ30人を集めたミーティングが16日、花輪の交流センターで開かれ、教育委員会が行っている取り組みが紹介されました。
その取り組みは、どばんくんを模した料理、スイーツを、およそ3年間で50点あまり開発し、SNSで紹介しているものです。
試作したのは、みそ田楽、そぼろ弁当、ピザ、ようかん、ゼリーなどと多彩で、紹介した教育委員会の職員は、「どばんが長方形のためアレンジしやすい」とか、「イベントで試験販売すると、完売する人気だった」などと話しました。
さらに、金属製の焼き印を作ったことで、「使い道が広がった」としています。
そして参加者たちに対し、「日常的なお土産、メニューが増え、遺跡や出土品に興味をもつ人が増えてほしい」として、利用を呼びかけました。
参加していた市内のホテルの男性は、「2年ほど前から食事にどばんくんを取り入れています。認知度が分かれめになっていますが、知っている人には喜んでもらっているので、続けたい」と話していました。
金属製の焼き印は、鹿角市の観光組織「DМО」が2つ作っており、イベントや商品開発で使う人に貸し出すということです。
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