医師会が市民公開講座 鹿角地域

医師会が市民公開講座 鹿角地域

 医師たちの会による「小児科の上手なかかり方」と題した講座が鹿角市で開かれ、小児科医が適切な受診のタイミングなどについて助言しました。

 鹿角市鹿角郡医師会などが毎年市民に公開している講座「鹿角の医療を考える集い」が19日、花輪の複合施設「コモッセ」で開かれ、鹿角市や小坂町などからおよそ40人が訪れました。

 講師を務めたのは、去年4月に鹿角市花輪にオープンした小児科などのクリニックの院長、澤田朋啓(さわだ・ともひろ)さんです。

 澤田さんは、幼い子どもの受診が遅れたケースを描いた映画と漫画を取り上げ、適切な場面での受診の重要性を示しました。

 また乳児は母親から免疫の抗体を受け継いでいるものの、突然、呼吸停止を引き起こす重大な病気にかかる可能性があることを指摘し、「生後3か月未満の子どもの具合が悪かったら、深夜、早朝でも救急外来を受診しましょう」と呼びかけました。

 いっぽう、かぜをひいたとみられる子どもに抗生剤の処方を医師に求める保護者がいることについて、「のどが薬に強い菌の住みやすい環境になり、いざ重症になった時に抗生剤が効かなくなることがある」「子どもの場合、アトピーやアレルギーになりやすいと言われている」などと助言しました。

 澤田さんは最後にあらためて、「令和の今、子どもに時間とお金をかける時代にシフトしていると思う。早め早めに受診してもらった方がいい」と呼びかけました。

 訪れていた50代の女性は、「子どもの具合が悪いと、どうしても周りはパニックになってしまう。落ち着いて、早いタイミングでお医者さんに相談するようにしたい」と話していました。

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