神秘の湖に住む美しい魚「十和田湖ひめます」を使った調味料、魚しょうが完成し、発売されることになりました。150年の歴史と技術をもつ鹿角市のみそ、しょうゆの蔵が、上品な味わいに仕上げています。
「十和田湖ひめます」は秋田、青森にまたがる十和田湖の特産で、名のとおり、姿の美しさが特徴です。
若い魚は湖畔の観光施設や首都圏などに出荷されていますが、資源の確保を目的とした人工ふ化で使われる親魚は、採卵後、その多くが廃棄されています。
その有効活用を探っていた鹿角市の蔵と漁協の思惑が一致し、今回の魚しょうが誕生しました。
魚しょうは料理にうま味を加える、決め手や隠し味として使われている調味料で、原材料はイワシや、秋田の「しょっつる」で使うハタハタなどが一般的ですが、ヒメマスは珍しく、また十和田湖のヒメマスが用いられるのは初めてです。
蔵によりますと、長期間、塩で仕込んでおり、ヒメマスらしい柔らかい香りと独特のうま味、そして黄金色の、上品な仕上りになったということです。
十和田湖畔で初の道の駅が小坂町生出(おいで)で今月12日にオープンするのにあわせて発売され、小坂町と青森県十和田市の道の駅などで販売されます。
開発した浅利佐助商店では、「特別なうま味とこくに仕上がった。ペペロンチーノや野菜などの炒め物、中華スープや魚だしの汁物で、手軽に使ってほしい」としています。
初回の生産はおよそ700本と限定的ですが、徐々に販売数を増やしていくということです。
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