鹿角市の小説家がプロデビュー 菅原さん

鹿角市の小説家がプロデビュー 菅原さん

 鹿角市の小説家の女性が、16年来、続けた努力が実り、プロデビューを果たしました。子育てをしながらの多忙な執筆活動ですが、「感動と勇気を大勢に届けたい」と情熱を注いでいます。

 毛馬内下小路上の菅原友美さん、41歳です。高校生のころ、周囲に読んでもらう作品を書いていましたが、25歳の時、コンテストなどに向けた本格的な執筆を始めました。

 去年応募した「第1回きずな児童書大賞」で、826点のなかで次席の優秀賞を射止めると、出版社から書籍化の希望があり、先月いよいよプロデビューを果たしました。

 書籍化の申し出を受けた時は、16年来の夢の実現に喜びがあふれたと言い、自分の作品が書店に並んでいるのを目にした時は、喜び以上に、ほっとしたそうです。

 ペンネームは緋村燐(ひむら・りん)です。プロになると、「面白いものを書きたい」というプレッシャーが強くなるいっぽう、読者の感想が寄せられるようになり、励みになっています。

 デビュー作は、女子小中学生などに向けた児童文庫「うた×バト」です。主人公の女子中学生が、歌を使ったeスポーツや、恋愛、友情をとおして成長していくストーリーです。

 菅原さんは、「少年漫画が好きだからでしょうか。登場人物たちが、成長しながら大成していくストーリーがいつも書きたくなります」と話します。

 その先にある思いとは。「感動と勇気を大勢に届けたい」。その一心が、緋村燐を動かしています。

 小学生2人を育てている母親でもあり、睡眠時間を削って筆を持つこともあるそうです。「書くことが好きなので、ストレスの発散にもなっています」と笑みもこぼれます。

 様々なジャンルの小説を書いていますが、今回選んだのは児童小説です。「自分の子どもにも読んでほしいから」。菅原さんのサクセスストーリーは、小説以上の、本物の愛がかなえたものでした。

(写真はクリックすると見られます)