一人主催でプロレス開催実現へ 鹿角市の青年

一人主催でプロレス開催実現へ 鹿角市の青年

 鹿角市の青年が、夢だった地元でのプロレスのイベントの開催にこぎつけました。主催者は自分一人。財源は自らの貯金。ですが、大勢の応援を受けての実現です。

 鹿角市八幡平川部の会社員、神田優大(ゆうだい)さん、24歳は、幼いころからプロレスファンで、いつか地元でプロレスのイベントを開きたいと考えていました。

 エンターテイメント性もあわせもつスポーツであり、予備知識がなくても楽しめること、そして選手が体をぶつけ合って戦う迫力を、間近で見る機会がない鹿角の人たちにも楽しんでほしい。そして自分が何かをして、鹿角を盛り上げたいという思いからです。

 一念発起しことし6月、大好きな選手に「地元でイベントを開きたいので出てくれませんか」と依頼すると、快諾とともに応援を買って出てくれ、歯車が一気に動き出しました。

 その選手が、ほかの選手たちへの出場の打診や、開催に関する助言で協力し、またリングを貸してくれる人も現れました。

 200枚作ったポスターは、店舗や企業など1か所ずつに出向き掲示をお願いしましたが、快く引き受けてくれた人や、応援の声を掛けてくれる人が多かったそうです。

 市民主催のイベントの多くが、賛同者や関連する人たちでつくる団体によるものに対し、神田さんは一人で担っていますが、「選手や地元など大勢の協力があって成り立っていることに感謝している」と、20代半ばにして大きな社会経験を得ました。

 夢の実現が目前に迫り、「わくわくが止まらない」と神田さん。そして、「鹿角で夢の実現に情熱を注ぐ若者が一人でも多く出てほしい」とも話しています。

 神田さんが開くイベント「鹿角プロレスの日」は今月29日午後3時、市記念スポーツセンターでゴングが鳴り、女子選手10人あまりが出場を予定しています。

 大勢に楽しんでもらおうと、入場料は「全国に例がないのではないか」という特価で設定し、なかでも高校生以下と70歳以上は無料にしています。

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