新酒の完成告げる杉玉 鹿角市の酒蔵

新酒の完成告げる杉玉 鹿角市の酒蔵

 酒蔵の店先につるした杉の葉の球を掛け替えて、新酒の出来上がりを地域に知らせる儀式が鹿角市の酒蔵で行われました。

 これは、「杉玉」と呼ばれるものを新しいものに替えて、新酒が出来たことを地域に知らせる、酒造業界のならわしです。

 創業からおよそ150年続く花輪谷地田町の酒蔵「千歳盛酒造」では、新酒の発売日の14日、杉玉を掛け替える儀式が行われました。

 蔵人たちが直径およそ40センチの青々とした杉玉を用意し、古いものに替えて軒先につるしました。

 この酒蔵では、およそ1か月半前の11月30日に新酒の仕込みを始めていて、仕込んでおいたもろみをこす「搾り」と呼ばれる仕上げの作業が今月10日に始まりました。

 良質な水とともに、酒造りに適した寒さがある鹿角で、この冬も寒い日が続いているため、仕込みが順調に進んでいるということです。

 酒母造りの責任者「酛屋(もとや)」の児玉和幸さん(45)は、「冷え込みと順調な仕込みで、柔らかい口当たりとアルコールの力強さがいいバランスに仕上がった」と自信を示しています。

 また今回の仕込みから酒米の種類を変えたそうで、「甘みが強いわりに、すっきりしている」と、ファンを楽しみにさせています。

 新酒を搾る作業は3月いっぱいまで続けられ、年間をとおして、およそ20種類の銘柄であわせて、一升瓶に換算しおよそ3万6千本分が造られる見とおしです。

 14日の発売以降、火入れ前の搾りたての生酒や、人気の大吟醸、それに海外のコンテストで金賞を受賞した吟醸などが順に店頭に並ぶ予定です。