新形態で来春に再開 鹿角市3セクの電力小売会社

新形態で来春に再開 鹿角市3セクの電力小売会社

 経営の悪化で売電を休止している鹿角市の第三セクターの電力小売会社が、新たな事業形態に切り替えて、来年4月に再開する方針を明らかにしました。

 この会社「かづのパワー」は、地元に豊富な再生可能エネルギーを地産地消して、市外に出ている電気料金を市内に循環させることなどを目的に、市などがおととし設立しました。

 去年4月に売電を開始しましたが、12月と1月に、仕入れる電力の市場価格が過去にない高騰となり、経営が悪化したため、ことし2月から売電を休止しています。

 14日は臨時株主総会と、市議会の議員全員の協議会が開かれ、再開に向けた計画が示されました。

 それによりますと、これまでの事業形態では、市場価格が高騰した場合、仕入れの代金が売り上げを大きく上回ってしまうことがネックになっていました。

 このため、電力の需要が高まる夏と冬に、あらかじめ仕入れ代金を決める固定価格が導入できないかを、会社と市が検討してきました。

 そして、福岡市に本社がある大手新電力会社から、固定価格で調達できる見とおしになりました。この会社は、市の観光事業でつながりがあるグループ内の会社です。

 新たな事業形態の場合、電力を利用する側の単価も、夏と冬は市場価格の変動の影響を受けず、また春と秋は市場価格に沿って安くなる可能性が高いとしています。

 会社では来年4月に、休止前と同じ53の公共施設への売電を再開し、当初で年間600万円程度の黒字を計上できると見込んでいます。

 八重樫學社長(72)は、「難しいアレンジだったが、市に協力してもらい見いだせた。再生可能エネルギーが豊富な恩恵を市民に還元しながら、カーボンフリーに向けた地域のリーダーシップをとりたい」と話しています。