新酒の完成告げる杉玉 鹿角市の酒蔵

新酒の完成告げる杉玉 鹿角市の酒蔵

 酒蔵の店先につるした杉の葉の球を掛け替えて、新酒の出来上がりを地域に知らせる儀式が鹿角市の酒蔵で行われました。

 これは、「杉玉」と呼ばれるものを新しいものに替えて、新酒が出来たことを地域に知らせる、酒造業界のならわしです。

 花輪谷地田町の酒蔵で、新酒の発売日の15日、杉玉を掛け替える儀式が行われ、蔵人たちが直径およそ40センチの、青々とした杉玉を軒先につるしました。

 作業を見ていた地元の男性は、「偶然ですが、立ち会えてうれしいです。ここの酒が中国の品評会で表彰されたと聞いたので、ますます伸びていってほしい」と話していました。

 この酒蔵では先月1日に新酒の仕込みを始めていて、仕込んでおいたもろみをこす「搾り」と呼ばれる仕上げの作業が今月10日に始まりました。

 良質な水とともに、酒造りに適した寒さをもつ鹿角ですが、この冬は暖かい日もあるため、蔵や仕込みのタンクの温度を細かく調整するなど、酒の出来を左右する発酵の管理を徹底しているそうです。

 この酒蔵「千歳盛酒造」の取締役、工藤巧一さん(43)は、「ことしは特になめらかで、口当たりのいいお酒になっている。去年の中国の清酒の品評会で最高賞を受賞して問い合わせがあるなど、新たなファンも増えたと思うので、ニーズに応えたい」と話しています。

 新酒を搾る作業は来月いっぱい続けられ、年間をとおして、およそ20種類の銘柄であわせて、一升瓶に換算しおよそ3万7千本分が売り出されます。