着陸せず隊員を投入する訓練 鹿角市

着陸せず隊員を投入する訓練 鹿角市

 ヘリコプターが着陸できない災害現場に救助隊員を送り込む訓練が、鹿角市で行われました。

 短時間で遠い所に救助隊員を送り込めるヘリコプターですが、広いスペースや水平な地面がないケース、また木が茂っている場所などは着陸できません。

 実際に3年前に県内の山林で起きた遭難で、発生場所が遠いうえに、山間部だったことを教訓に、秋田県の消防防災航空隊がおととし、ヘリコプターを着陸させずに救助隊員を災害現場に送り込むマニュアルを作成しました。

 そのマニュアルに対応する訓練が去年から県内各地で行われていて、22日、鹿角市の花輪スキー場には、航空隊と鹿角の消防本部の救助隊員あわせておよそ20人が集まりました。

 1メートルほど浮いたままの状態で飛ぶヘリコプターに乗りこむ訓練では、参加者たちが姿勢を低くしたままヘリコプターに走り寄り、ステップのバーを一つずつつかみながら慎重に乗り込んでいました。

 また上空30メートルから送り込まれる訓練で参加者たちは、ヘリコプターのワイヤーに吊るされてゆっくりと下降し、無事着地できたことを知らせる合図を送っていました。

 着陸せずに乗り降りする危険度は高いことから、県消防防災航空隊の三浦祐樹副小隊長(40)は、「ヘリコプターが揺れたり、風にあおられて傾く可能性なども想定して、慎重に乗り降りすることが欠かせない」と話しています。

 航空隊に派遣されていた当時にマニュアルの策定に携わった鹿角広域消防署の木村真寿(まさとし)救助副隊長(38)は、「鹿角の隊員たちも落ち着いて訓練できた。鹿角は山岳地帯や孤立集落などへの出動の可能性もあるので、マニュアルを有効に使いたい」と話しています。